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バイオベラティブの治験薬BIVV009が寒冷凝集素症(CAgD)患者を対象とした 第1b相臨床試験で安全性、忍容性、有効性を示す

-寒冷凝集素症(CAgD)コホートを対象とした第1b相臨床試験において、主要評価項目および副次的評価項目の結果が明らかにされました。
-原発性CAgD患者の6人中6人でヘモグロビン値が4 g/dl以上増加し、治療期間を通して輸血が不要となりました。
-CAgDのこれまでの自然史に関する最大規模の研究で、血栓塞栓イベントのリスク上昇を定量化することができました。
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2017年12月21日 0:00
本資料は、米バイオベラティブ社が 2017年12月11日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語訳として発表させていただくものです。よって必ずしも日本の状況を反映したものでないことをご了承ください。内容につきましては原本である英文が優先します。

アトランタ 2017年12月11日 - 希少血液疾患の患者さんの人生を変えることに邁進するグローバルなバイオ製薬企業のバイオベラティブ(ナスダック:BIVV)は本日、寒冷凝集素症(CAgD)治療の第3相臨床開発プログラムを進めている画期的新薬候補のモノクローナル抗体のBIVV009が、重度の貧血を伴う6人の原発性CAgD患者さんを対象とした第1b相臨床試験において、良好な忍容性、溶血の迅速な消失、貧血の改善が全患者さんで認められたことを示すデータを発表しました。このデータは、第59回米国血液学会年次総会の口頭発表で共有されました。

CAgDは、赤血球が早期破壊(溶血性貧血)することで起こる自己免疫性の希少血液疾患です。現在、この疾患に承認されている治療薬はありません。BIVV009は、損傷した細胞を取り除くよう免疫系を始動させる重要な経路である古典的補体経路を阻害するようにデザインされています。このアプローチは、免疫系が間違って赤血球を取り除かないよう抑制することで、CAgDの疾患プロセスを阻止できると考えられています。BIVV009は、第1b相臨床試験の早期データを基に、米国FDAよりブレークスルーセラピー(画期的治療薬)に指定されています。

第1b相臨床試験において、6人の原発性CAgD患者さんに対する主要評価項目および副次的評価項目の結果が明らかにされました。ヘモグロビン値は6人全員で上昇し(中央値>4g/dl)、治療期間を通して輸血が不要となりました。評価項目は、忍容性、2週毎の投与を支持する薬物動態プロファイル、総補体活性の低下で分かる古典的補体経路の阻害、溶血の迅速な消失に伴うバイオマーカーの改善、それに応じたヘモグロビン値の改善でした。

BIVV009が血液循環からクリアランスされると(最終投与後3~4週間)、溶血と貧血が再発しましたが、その後にBIVV009を再投与したところ、効果が全例で戻ってきました。維持療法により、溶血のコントロールを含め、18カ月以上の持続的奏効をもたらすことが示されました。また2016年12月21日までの安全性データでは、BIVV009が概して良好に忍容されたことが示されました。原発性CAgD群の6人中5人(83.3%)に1件以上の有害事象が認められましたが、複数の患者さんに共通する有害事象は報告されませんでした。また既往症で入院した1人のCAgD患者さんでは、関連性のない重度な有害事象が発現しました。試験実施責任者によると、BIVV009に関連すると考えられる重度な有害事象は認められませんでした。

バイオベラティブの開発担当シニア バイス プレジデントのJoachim Fruebisは次のように述べています。

「第1相試験の結果は、未だ承認された治療薬がないために疾患をコントロールできないでいるCAgDの患者さんの人生をBIVV009が本当に変えられるという自信を強固にさせるものでした。初期データからはCAgD患者さんの血栓塞栓症リスクを増大させかねない基礎疾患の溶血をはじめ、貧血も解決できる可能性がBIVV009にあることを試験データは示しています」

自然史研究により、血栓塞栓イベントのリスク上昇が明らかに 
別のポスター·プレゼンテーションでは、CAgDのこれまでの自然史に関する最大規模の後ろ向き研究を行って、CAgDの臨床的特徴と、脳卒中を含む血栓塞栓(TE)イベントの発生率を調査した結果が報告されました。米国における患者さんの10年間の医療請求、治療薬、検査結果、処置、臨床結果に関して匿名化された患者情報をレビューして814人のCAgD患者さんを特定し、年齢、性別、人種、地域などが一致するよう調整した7,960人のコホートとの比較を行いました。

このレビュー解析の結果、CAgD患者さん全体の血栓塞栓イベント発生率は、マッチドコントロールと比べて55%と統計的に有意に高く(31% vs. 20%)、血栓塞栓イベントの複数回発生頻度も統計的に有意に高いことが示されました。血栓塞栓イベントの発生リスクは、溶血のバイオマーカー、ビリルビン値、乳酸脱水素酵素(LDH)値との相関を示しましたが、貧血の重症度とは相関しませんでした。

さらにこのレビュー解析では、リツキシマブの最終投与後12カ月以内におけるビリルビン値とLDH値の持続的な上昇から示されたように、リツキシマブの投与を受けた患者さんの90%で溶血は解消しなかったことが示されました。リツキシマブはCAgDの適応には承認されていませんが、良く使用されている治療オプションであり、この解析に含まれた唯一の治療薬でした。

この自然史研究から次のことが示されました。

  • CAgD患者の静脈血栓塞栓イベント発生率は、マッチドコントロールの3%に対してほぼ10%でした。
  • CAgD患者の脳血栓塞栓イベント発生率は、マッチドコントロールの16%に対して25%でした。
  • CAgD患者の動脈血栓塞栓イベント発生率は、マッチドコントロールの5%に対して8%でした。
  • 血栓塞栓イベントに関するすべての測定項目がマッチドコントロールに比べて統計的に有意でした。

ジョージタウン大学准教授のCatherine Broome医学博士は次のように述べています。
「血栓塞栓イベントは、疾患の希少性からこれまで正当に評価されてこなかったCAgD患者さんの合併症であり、今回初めて血栓塞栓イベントの正確な発生頻度を定量化することができました。またこの研究データから、生命を脅かすこのイベントのリスク上昇の予測因子は、貧血の重症度ではなく、溶血のマーカーであることをついに究明することができました。このことは、CAgD患者さんの管理の改善につながるものであり、CAgD患者さんの溶血をいち早くコントロールできる新しい治療法の必要性を強調しています」

BIVV009について 
BIVV009は、C1s(免疫系の補体経路内のC1複合体に含まれるセリンプロテアーゼ)を標的とした画期的新薬候補のヒト化モノクローナル抗体で、CAgDの中枢機構に直接働きかけます。独特の作用機序と高い標的特異性を持つBIVV009は、古典的補体経路における疾患プロセスを選択的に阻害する一方で、免疫監視やその他の諸機能にとって重要な副補体経路やレクチン補体経路の活性は維持します。

寒冷凝集素症(CAgD)について 
CAgDは、自己抗体が赤血球を攻撃する消耗性の自己免疫性溶血性貧血です。C1複合体が引き起こす補体の活性化により赤血球が破壊されて慢性貧血や重度の疲労を生じ、致死的な血栓塞栓性イベントを引き起こすおそれもあります。現時点で承認されている治療法はありません。発症率は100万人あたり約16人、米国とヨーロッパの患者数は10,000人と推定されています。多くは60歳前後に発症し、治療はヘモグロビン値の正常化を目標とし、輸血、ステロイド、適応外の免疫療法などを行いますが、現行の治療法は作用が強力なもの、不完全なもの、効果が持続しないものが多く、患者さんは頻繁な輸血に頼らざるを得ないため、慢性鉄過剰に陥ることがあります。

バイオベラティブについて
バイオベラティブは、血友病などの希少血液疾患領域に特化したグローバル·バイオテクノロジー企業です。 革新的な治療薬の世界レベルの研究開発とその製品化を通じて、患者さんの人生を変えることに貢献すべく、2017年2月1日バイオジェンの血液病事業から分社して業務を開始しました。バイオベラティブは、バイオジェンの科学的イノベーションの基盤を受け継ぐとともに、血液疾患の患者コミュニティと積極的に協働し、患者さんが最も必要とすることに進歩を生み出すことをミッションとしています。バイオベラティブの開発した血友病治療薬は、20数年ぶりに血友病治療の進展に大きく貢献しました。
バイオベラティブは本社をマサチューセッツ州ウォルサムに置くNASDAQ上場企業です。
詳細は www.bioverativ.com をご覧ください。